■戯れ言その一・弾薬小話■
書き込みなどを見ればわかると思うが、自分は銃器その他に関して興味
を持っているし、そこそこの知識もあるとは思う。所詮は耳学問でしかな
いのは自覚してるけど。
で、たまにこういう質問をされる事がある。
「この銃ってどのぐらい強いの?」
…別におかしな質問じゃないように見える? まあそうかもしれない。
「銃は弾丸を発射する機械であって、銃それ自体は単なる鉄の塊である」
という事を考えなければの話だが。
たとえガトリングガンだろうとマシンガンだろうと拳銃だろうと、その
強さ(殺傷力でも破壊力でも構わないけど)と呼ばれるものは発射される
弾薬の能力であり、銃の機能とは切り離して考えるべきだと自分は考える。
#一応念のために書いておくと、弾薬というのは弾頭、燃焼薬、雷管、
#薬莢の全てを含んだものとしている。
#弾頭はその一部で、発射される部分。発射体ともいう。
銃と弓矢を対象に、ちょっとした比較をしてみよう。
弓と矢の関係と、銃火器と弾薬のそれは一見似ているようで全く違う。
弓が自身の弾性と反発力で矢を放つのに対して、銃火器における鏃である
ところの弾頭を推進するエネルギーは、燃焼薬として弾薬そのものに内包
(文字通りパッケージング)されている。銃自身が弾頭に力を加えて叩き
出しているわけではない。
ここを勘違いされると困るんだが、数グラムの鉛玉を音速以上に加速し、
人を殺したり物を破壊したりする力を持っているのは、あくまで弾薬であ
り、銃の役割は、いかにその力を目標物に向けるかという事だ。
つまるところ、弾頭を目標に指向するための機械である銃火器を"強い"
とか"弱い"とか比べた所で全然意味はないのだな。
強いも何も、タマがなければただの鉄の塊ですよ? まあ鈍器ぐらいに
は使えるかもしれんけど。
ならば銃火器自体の能力に優劣はあるんかい、という事になるのだけれ
ども、それは当然ある。
まあ、また気が向いたら書くかもしれない。
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